不作為の罪

 先週、画期的な判決が最高裁で確定しました。それはエイズ薬害事件で、元厚生省主管課長が「不作為」の罪で有罪となったことです。行政官僚が不作為で有罪となったのは初めてということですが、なすべきことをしないで知らん顔という風潮に一石を投じたことは確かで、少なくとも行政権限を持つ官僚たちの姿勢に、少なからぬ変化が生じるのではないかと思います。
 そもそも企業利益と市民の利益が対立する場合は、市民の側に立つのが民主主義だと思うのですが、現実には激変緩和と称して企業の利益を擁護する場合も多いのです。それでも、市民の生命に関わらない範囲であれば、受忍範囲として受け入れられているのが実情です。よく調整といわれている事例の大半はこんな形で行われているのですが、薬害エイズ事件のように生命に関わる場合は、同様に考えることが出来ないことは当然で、行政官庁の調整の行き過ぎが、ようやくチェックされたと言えるのではないかと思います。
 また、今の世の中見て見ぬふりが当たり前のようになってしまい、ぎすぎすした人間関係が蔓延しているようですが、この判決をきっかけに、この風潮がどこに原因があるのかを考えてみるのも意味があるのではないでしょうか。

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イージス艦

 海上自衛隊の誇る最精鋭の軍艦(と思います)が、漁船を避けられずに真っ二つにしてしまったニュースは、日本の防衛のあり方についてさまざまな問題を浮き彫りにしました。 イラク・中東だけでなく、アフリカやロシアなど世界のどこかで戦争が続いており、第2次世界大戦以後60年も平和を維持できているのは、歴史的な奇跡とも言えることらしいのですが、そろそろ平和ぼけというか緊張感がなくなったというか、この平和が永遠に続くような錯覚が蔓延しているような気がします。
 北朝鮮だけでなく、武力を背景に外交を進めるのは、アメリカを始めすべての国家に共通の方式ですが、日本は国際紛争を解決する手段としての武力行使を憲法9条で放棄しており、武力を外交手段には使えません。けれども自国民の権益(生命財産)を防衛するのが自衛隊の任務であれば、それを全うしてもらわなければ困ります。
 いろいろな意見はありますが、大規模災害の時の自衛隊は国民から頼りにされる存在です。国民から頼りにされ、感謝されてこそ国民と一体となった国防が形成されるのだと思います。
 平和とは、防衛プロ(昔風にいえば職業軍人?)だけでなく、生産を担う国民の不断の努力によってしか守られないものではないでしょうか。今回の事件のように、国民と武力が乖離していると見られることは、国内だけでなく外交上も百害あって一利なしと感じました。
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e -Tax(電子申告)元年

 確定申告が始まりました。国税庁では、今年からは本腰を入れてe-Tax(電子申告)を補助金付きで推進しています。電子申告を始めると、今年か来年の申告税額から5,000円を差し引くというものです。(申告税額が5,000円以上の場合)
 もっとも、電子申告にはカードリーダーライターなる道具が必要で、このお値段が5,000円ほどするそうですから、その分を補助しますということのようですが。始めるに当たって手続きが多少面倒でも、パソコンを使い慣れてくると電子申告のほうが面倒がなくて良いようです。
 出来ればしたくない申告納税も、国民の義務とあればしないわけにはいかないのですが、役所にいちいち行かなければならないというのは、私たち庶民にとってはやはり敷居が高く感じてしまいますので、行かなくて済み、補助金がもらえてかつ添付資料も省略でき、申告書作成も自動計算で出来るというのは、使わなければ損のように思いますがどうでしょうか。
 いろいろと話題を提供してくれる社会保険庁なども、パソコンを利用したシステムを考えてはいるようですが、使う側の身になって使いやすいシステムにしてほしいものです。 今は、大混雑する窓口まで行かなければ用が足りない時代ではないと思います。
ともあれ、官公庁でネット手続きができるのは一歩前進だと思いました。

官僚組織の功罪

 今、官僚機構の信頼性が揺らいでいます。
 それは防衛省の汚職問題、薬害問題での厚生労働省の優柔不断・社会保険庁の無責任ぶり、最近の経済産業省事務次官の証券市場批判発言などに端的に表されていますが、かつて日本経済を牽引した強力な官僚組織が、いまや巨大な怪獣に変身しつつあるように見えます。
 明治維新以来、日本の官僚は富国強兵を目指して、強力なリーダーシップを発揮してきました。敗戦後も日本の再建を牽引し、高度成長を推進し、引き続く安定成長を支えてきたことは、日本国民が官僚を信頼し、政治家も官僚に行政を任せることが正しい政策と考えてきたのだと思います。しかしながら、その官僚組織が、バブル崩壊前後から国民の声よりも、組織の維持を大事に考え始めた節が見え、官僚組織に元からあった無責任体制と相まって、世界中で日本だけが10年以上も続く資産デフレを招いていったと言っても過言ではないでしょう。
 いままた、国土交通省の姉歯事件をきっかけとした建築基準法改正から、確認遅れによる建設不況が、せっかく拡大基調を示した景気に暗い影を落とし、先週末8年ぶりで日本で開催されたG7では、財務省・日銀は国際的なリーダーシップは全く発揮できず、いまや国民はこのような官僚組織をいただくことに苦痛を感じているとさえいえます。政治家はそのことに気づかないと、国民の選択肢からはずれるのではないかと思います。

不動産と税金 ( 3 )

 直接不動産を対象としていないのに、不動産と極めて密接な関係があるのが相続税です。
相続税は贈与税と一体となって、相続税法として法律化されていますが、相続では不動産(とりわけ土地)が対象となることが極めて多いことから、国税局長が課税の基準として相続税路線価を定めています。
 ものの価格は、需要と供給の関係で決まるのが資本主義社会の原則であり、土地もその例外ではありません。しかし、税の徴収はそんな不安定なことでは困りますので、市民が納得できる公正な価格を表示する必要があることから、全国の不動産鑑定士が税務官署と協力して、その規準となる相続税路線価を、専門的な手法を使って算定しています。専門的といってもそんな特殊な手法を使うわけではなく、実際の取引や基準となる地点の価格を参考としながら、また場合によってはその土地から生ずる利益との見合いなどにより、合理的と考えられる価格を計算するわけですが、毎年1月1日現在の価格を、8月に国税局長から公表されます。
 この価格は、概ね地価公示価格の80%程度とされており、3月に公表される地価公示価格と並んで、土地価格の変動を示す重要な経済指標とされています。
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