今週TV東京で中米ハイチの食糧危機を伝えていましたが、1月ほど前に食糧暴動が起きたハイチは、米を主食としてかつては自給率100%だったそうです。ところが1995年のウルグアイ・ラウンドで農産物の自由化をしたところ、アメリカ産の安い米が大量に輸入され、国内の農家は、農業では食べていけなくなって離農してしまったのですが、昨年来の国際的な需要増と在庫減少、オーストラリアの穀倉地帯の大干ばつなどから、穀物相場が暴騰し、特に米が最大の値上がりをしているので、ハイチではアメリカ産米が倍以上に値上がりすると同時に、輸出量自体が削減されたので、市民は米が買えなくなってしまったということのようです。
同国の農政担当者は、自由化は間違いだったと言っているが、これは決してよその国の話とは思えないほど、日本の今とよく似ているではありませんか。また、米の輸出国であるエジプトでも収穫減から輸出制限をして輸入国でパニックを起こしているとも伝えられ、戦略物資である主食を輸入に頼る危険性を肝に銘じたいところです。来月の洞爺湖サミットでは食糧問題も主要テーマにするようですが、日本の農政もそろそろ転換させないと悔いを千載に残すことになりはしないでしょうか。
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